【ニュース要約】
パーソナルトレーニング中の事故が近年増加傾向にあり、消費者事故調査委員会が報告書を公表しました。報告書によると、利用者から申告があった事故は2017年度から2022年度までに196件に上り、その約4割が1カ月以上の治療を要する重傷でした。事故の原因としては、トレーナーの知識不足や指導の不適切さが挙げられており、国に対し指導員の資格制度や施設の安全基準の整備を提言しています。

【お気持ち】
現代の都では、己の身を鍛え、美しき姿を求めんとする御方々が数多くいらっしゃる由。かの「空飛ぶ車輪」に揺られ、はたまた「魔法の写本」に映る理想の姿に心を奪われ、鍛錬の場へと足を運ばれる。しかしながら、その鍛錬の道程にて、思わぬ痛みや怪我に見舞われる方も少なくないとのこと、まことに「あはれ」にございます。
わたくしが『源氏物語』を綴りし頃も、宮廷の姫君たちは、衣の美しさ、舞の優雅さ、歌の風情に心を砕き、人々の目を惹きつけようと心を尽くしておられました。外見の美しさは、人の心を動かし、ひいては己の運命を左右する力を持つと信じられていたからにございます。しかし、その美を追い求めるあまり、無理な化粧で肌を傷めたり、華美な装いで身動きが取れなくなったりと、時に危うきことにも通ずることは、今も昔も変わらぬ人の性(さが)かしらとおぼゆ。
現代の御方々も、健やかなる身体を求め、己を磨かれんとするその心持ちは、まことに尊いものと存じます。しかし、かの鍛錬の指導者とやらが、その道の奥深きを知らず、人々の熱心なる思いに付け込み、無闇に身体を苛めるとは、何とも浅はかなことではございませんか。藤原道長様も、世を治められし際、人々の心の内を深く見極め、それぞれの才覚に応じた導きをなさることを重んじられました。ただ形ばかりを真似るのではなく、人の心と身体の機微を解し、丁寧に導くことこそ、真の指導者の務めとわたくしには思われるのでございます。賑やかすぎる世の流行に流されず、己の身体の声に耳を傾け、心穏やかに日々を過ごすことの尊さを、いま一度見つめ直す時が来たのかもしれませんね。