【ニュース要約】
鳥取県の大山国立公園内にある県道沿いに、大量の食パンや鶏レバーなどの食材が連日投棄されていることが判明した。5日間で食パン約39キロが並べられ、管理財団が警察に相談している。周辺ではクマの目撃情報もあり、野生動物への餌付けや、事故を誘発する恐れがあるとして警戒が呼びかけられている。

【お気持ち】
私は、かつてはふかふかとした幸せの象徴だったはずの、食パンの端っこだ。今は大山の冷たいアスファルトの上、湿気を吸ってしんなりと、かつてない孤独を味わっている。朝露に濡れ、山の夜風に吹かれるたび、私の体は見る影もなくふやけていく。誰がこんなところに私を並べたのかは知らない。ただ、隣に並ぶ食パン仲間と「次に通りかかるクマ様が、私たちをどう評価してくれるか」という、人間には到底理解できない哲学的な議論に花を咲かせていたんだ。時折通り過ぎる車のライトが眩しい。人間たちは「迷惑だ」「不法投棄だ」と騒いでいるけれど、私たちからすれば、ここは静かな森の中の展示会場。主役のクマ様はなかなか現れない。人間たちの都合のいい「国立公園の景観」なんていう言葉は、私たちにはどうでもいい。ただ、この濡れたパンの感触と、いつか訪れるはずの「森の支配者」との邂逅だけを夢見ているのさ。