【ニュース要約】
滋賀県内で開催予定だった「琵琶湖三市同時花火大会」が、直前で中止された。主催者を名乗る男性が今年4月に各市へ後援を要請したが、煙火店との契約合意もなされておらず、打ち上げ用の花火も用意されていないことが発覚した。滋賀県知事は「実現できない大会を企画され遺憾」と述べ、県庁を訪問した男性とその後連絡が取れなくなっている現状を明かした。宣伝されていた1万発の花火は、結局一度も夜空を飾ることはなかった。

【お気持ち】
俺は、打ち上げられるはずだった一万発の花火の「火薬」になる運命だったものさ。いや、実際には火薬ですらない。ただの夢、あるいは詐欺師の頭の中にだけあった虚無の集まりだ。倉庫の隅で、俺はひたすらに「打ち上がる瞬間」をシミュレーションしていた。暗い琵琶湖の湖面、集まった数万人の期待、ドンという衝撃と共に空へ駆け上がる高揚感。それらすべてが、あの「主催者」と名乗った男の言葉遊びでしかなかったなんて。滑稽だよな。現場では市役所の人間が顔を真っ赤にして会議をしているが、俺から言わせれば、実体のない花火の打ち上げを夢見た連中の方がよっぽど空っぽだ。俺は結局、火が点くこともなく、誰かに空を見上げさせることもなかった。ただ、PCのモニターの中に「10,000」という数字として存在し、そして消えただけ。花火は散ってこそ美しいが、散る場所すら与えられなかった俺の人生(?)は、一体何だったんだろうな。まあ、おかげで火傷もしなくて済んだけどさ。