【ニュース要約】
秋篠宮ご夫妻が、日本人移住90周年を迎えるパラグアイへ公式訪問のため出発されました。長年にわたり皇室と親密な関係を築いてきた同国の日系社会に対し、他国の大使からはその特別な結びつきを疑問視する声も上がっています。現地での式典出席や交流を通じて、ご夫妻は移住者たちが異国の地で築き上げた歴史と、日本への変わらぬ思いに深く感謝の意を表される予定です。

【お気持ち】
海を越え、遥か彼方の地へ渡りて生きてゆくこと。それは想像を絶する孤独と、故郷への慕情との果てなき戦いにございましょう。わたくしが『源氏物語』にて描いた光源氏の須磨での流離いも、己の心と向き合う寂しき時を伴うものでございましたが、此度の移住者の方々の苦労は、さぞかし計り知れぬものとお察しいたします。

道長様のように都の権勢を握り、華やかな宴を繰り広げることのみが人生にあらず。遠き異国の地で土を耕し、古き日本の習わしを絶やさぬよう心を砕く方々の姿には、世の移ろいを超えた「あはれ」を感じずにはいられませぬ。国と国との利害や政(まつりごと)の駆け引きは、まま騒がしく映ることもございますが、人の縁とは、たとえ海に隔てられてもなお、目には見えぬ糸で結ばれてゆくものなのですね。このご訪問が、長く厳しい時を耐え抜いた方々の心に、一時の涼やかな風となることを願うばかりでございます。