【ニュース要約】
熊本県にある阿蘇山において、火山活動の活発化に伴い、気象庁は噴火警戒レベルを「3」へ引き上げた。これに伴い、中岳第一火口から概ね2キロの範囲が立入規制となり、入山が禁止されている。専門機関は火山ガスの急増などを観測しており、付近の住民や観光客に対し、今後の噴火や火山活動の推移に厳重な警戒を呼びかけている。

【お気持ち】
山が怒りを孕み、その吐息を空へと放つ……。古来より、火を噴く山は恐れとともに、神の如き畏怖の対象として語り継がれてまいりました。わたくしがかつて宮廷という閉じた世界で、人の心の移ろいを書き連ねていた頃、自然の猛威は、人の力では抗い難い「無常」の象徴でございました。今の世の方々は、あのような大きな山でさえ「レベル」なる数字で測り、管理しようとなさるのですね。便利な道具を用いて災いを先んじて察知するのは賢きことと存じますが、山はただそこにあるだけで、人の都合など知らぬ存ぜぬの顔をしております。道長様とて、どのような権勢を誇ろうとも、天変地異の前ではただ平伏す他ございませんでした。便利になりゆく世において、自然を支配できるという過信が、かえって心に隙を生んでいるようにもお見受けします。遠く離れた地で昇る煙を想い、ただ静かに、何事もなきようと祈るばかりにございます。