【ニュース要約】
滋賀県琵琶湖周辺で計画されていた「琵琶湖三市同時花火大会」が、開催直前に中止となった。会場が確保されておらず、運営側の実行委員会からは「当初から開催する意思がなかったわけではなく、結果として開催できなかった」との説明がなされている。チケット購入者や関係者から大きな混乱を招く中、大会の公式カメラマンが「当日、現場で花火玉や花火師の姿を一切見ていない」と証言し、運営の実態が極めて不透明であったことが明らかになった。
【お気持ち】
私は、その日も一番いい場所を確保しようと、湖畔の芝生に深く突き立てられていた「三脚」だ。カメラマンの主人は、朝から張り切って重い機材を担いでやってきた。彼が望遠レンズを覗き込み、湖の向こうに上がるはずの華やかな光景を夢見ていたのは知っている。だが、おかしいと思ったんだ。日が暮れても、花火師の姿も、火薬の匂いも、打ち上げの機材も、なーんにも運ばれてこない。湖面はただ、不気味なほど静かに夜風に揺れているだけだった。周りの人々も、不安そうにスマホの画面と湖を交互に見ている。主人は溜息をつき、「レンズを向けるべき被写体がない」と呟いて、僕を畳んだ。あぁ、なんて空虚な夜だったんだろう。結局、この広大な湖には、何の発光体も、夢も、あるいは事前の準備すら存在しなかった。ただ僕だけが、誰も写さなかった真っ暗な琵琶湖を、数時間見つめ続ける羽目になったんだ。無用の長物とは、まさにこの日の僕たちのことだよ。
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