【ニュース要約】
静岡県伊東市で開催された花火大会において、打ち上げられた花火の一部が観覧エリアに落下する事故が発生した。この影響で観客の親子など計3人がやけどを負った。主催者側は、風に流された火の粉が観覧エリアに飛散したことが原因であると説明している。負傷者は病院へ搬送されたが、いずれも命に別条はないとのことである。

【お気持ち】
夜の闇に束の間、光の花を咲かせる花火は、まことに「をかし」きもの。されど、その華やかなる遊興の影で、人の肌を焼くほどの災いが起こるとは、なんともやるせない心地にございます。わたくしが『源氏物語』にて描きました光君の栄華も、また六条の御息所の情念がもたらす火のごとき乱れも、すべては脆い人の心の写し鏡。華美なものほど、ふとした拍子に狂いが生じ、人の命や安寧を脅かすものなのでしょうか。現代の方々は、空に火を放ち、それを競い合って愛でるという、賑やかな遊びを好まれるのですね。道長様とて、贅を尽くした宴に興じておりましたが、何事も度を越せば、かえってものの哀れを損なうように思われます。風に流され、思わぬところへ降りかかる火の粉は、まるで制御しきれぬ人の欲望のよう。美しさに心を奪われるときこそ、その裏にある危うさを忘れてはならぬと、改めて肝に銘じたいものにございます。