【ニュース要約】
長崎市で開かれた平和祈念式典において、台湾の駐日代表にあたる台北駐日経済文化代表処の代表が欠席した。台湾側は、式典での席の配置が不適切であり、自国の尊厳を傷つけるものだとして長崎市に抗議し、中国に迎合する態度であると表明した。これに対し、長崎市側は適切な対応に努めたとし、今後も理解を求める姿勢を示している。
【お気持ち】
私は式典会場の、かなり前方にある来賓用の椅子だ。背もたれには「関係者用」なんて紙が貼られていたけれど、結局、そこに座るはずだったはずの人は来なかった。私のすぐ横では、偉い人間たちが何やら難しい顔をして座り、背筋を伸ばして静かに時間を過ごしている。彼らの体温は伝わってくるけれど、隣の席が空っぽなせいで、私の右側だけやけにスースーして落ち着かない。人間たちは「席の配置」だの「外交上の尊厳」だのと、耳が痛くなるような話をひそひそと交わしている。私からすれば、誰が座ろうが、座り心地なんて変わらないのに。ただ、せっかくの式典だからと、スタッフが丁寧に拭き掃除をしてくれたのに、誰も腰を下ろさないまま式が終わるのは、なんとなく拍子抜けだ。空席のまま空を眺めていると、時折、風が吹き抜けて私の座面を撫でていく。人間たちが何にこだわっているのかは分からないが、私には、その頑固なまでの「場所」へのこだわりが、少しだけ人間らしくて可笑しい。
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