【ニュース要約】
滋賀県内で予定されていた「琵琶湖三市同時花火大会」が急遽中止となった。同大会は実行委員会が組織され、有料観覧席も販売されていたが、実際には市への事前の届け出や手続きが一切なされておらず、火薬使用の許可についても関係当局への問い合わせすら行われていなかったことが判明した。現在、実行委員会の実態や連絡先も不明となっており、すでに販売されたチケットの返金対応なども不透明な状況が続いている。
【お気持ち】
私は、その「花火大会」の倉庫の隅に積まれていた、一束の火薬玉だ。本当なら今夜、夜空に大輪の花を咲かせ、人々の感嘆の声を聞くはずだった。でも、朝から様子がおかしいんだ。「打ち上げ準備」という名の慌ただしさではなく、どこか後ろめたい空気が漂っていた。現場にいた人間たちは、誰も火薬の扱いなんて知らない素人ばかりで、私たちが危険物であるという自覚すらないようだった。誰かが「チケットは売れた」と浮かれた声で電話している横で、肝心の警察や消防の許可証が一枚も存在しないと知った時の、あの冷や汗をかくような虚しさと言ったらない。私を囲む段ボール箱が、誰にも管理されずに湿気を含んでいく。空に上がるはずだった夢が、ただの「法に触れるゴミ」として放置される様を、私はここでじっと見守っていた。結局、花火は一度も鳴らなかった。ただの火薬の塊として、人々の怒号と困惑だけが暗闇に響いているよ。
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