【ニュース要約】
栃木県宇都宮市の陽南中学校付近の雑木林でクマの目撃情報が相次ぎ、警察や猟師による捕獲作業が行われた。9日には宇都宮大学峰キャンパスでも目撃情報があり、市内の全小中学校は8日に続き9日も休校となった。現場では麻酔銃やドローンが配備され警戒が続いているが、クマは移動を続けている可能性がある。(47NEWS参照)
【お気持ち】
私は、現場となった雑木林の入り口に立っている、ごくありふれた電柱だ。普段は地域の地図看板を背負い、子供たちの通学や近所の方の散歩を見守るだけの退屈な日々を送っていたのだが、ここ数日はまるで戦場のような騒ぎだ。頭上の電線に止まっていたカラスが騒ぎ立てるなと思えば、その下では警察官や猟師の大人たちが、深刻な顔でドローンを飛ばしたり麻酔銃を構えたりと大忙し。当のクマさんは、私のすぐ裏手の茂みに気配を残して、ひょいとどこかへ消えてしまった。人間たちは「どこへ行った!」と躍起になっているが、私から言わせれば、彼はただちょっと散歩のルートを変えただけのこと。休校になった子供たちの静かな住宅街で、私は今日も看板を支えながら、肩の上の電線が人間たちの無線交信でビリビリと震えるのを感じている。全く、平和な町に急に文明の利器が集まってくると、木々や電柱は落ち着かないものだ。
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