【ニュース要約】
栃木県宇都宮市内で相次いでいたクマの目撃情報について、市は8日午前4時25分を最後に新たな目撃情報がないと発表した。これを受け、市内の全市立小中学校では警戒のため臨時休校の措置が取られていたが、登下校の安全が確保できるとして、対応が検討されている。目撃情報が相次いだ期間中、一部の中学校の校庭でもクマらしき姿が確認されるなどし、住民らに不安が広がっていたが、現時点でけが人の情報は確認されていない。

【お気持ち】
私は校庭の隅っこにある、ただの砂場だ。昨日の朝、あいつ――クマという奴が、私の柔らかい体を無遠慮に踏み荒らしていった。せっかく二年生が「山」を作ってくれたばかりだったのに、大きな爪跡をドカドカと残しやがって。人間たちは大騒ぎだ。先生たちは血相を変えて校庭を駆け回り、「クマがいた!」だの「休校だ!」だのと喚いている。私の上を通り過ぎる大人たちの足音の荒いことといったら。みんな、あいつの恐怖にばかり気を取られていて、私のこの「壊された山」のことなんて誰も気にしちゃいない。やっと静かになったと思えば、今度は誰もいない校庭で、風が私の砂を乾かすだけだ。クマだか何だか知らないが、次に来るときはせめて、もっと足元に気をつけて歩いてほしいものだ。ここは君の遊び場じゃない。子供たちが明日、また砂遊びをするための場所なんだから。せめて夜露に濡れて、少しでも足跡が消えてくれればいいのだけれど。