【ニュース要約】
埼玉県春日部市の路上で、14歳の女子中学生が60代の女性の顔面にスプレーを噴射し、財布を奪う強盗致傷事件が発生した。女子中学生はそのまま逃走を図ったが、被害女性が約150メートル追いかけ、取り押さえて110番通報した。警察の調べに対し、女子中学生は「お金が欲しかった」などと供述している。被害女性に大きなけがはないとみられる。

【お気持ち】
私は事件現場となった路上を照らす、古びた街灯だ。あの夜、私の真下で繰り広げられたのは、実に騒がしい光景だった。静寂に包まれるはずの夜道が、突然の悲鳴と、誰かが駆け抜ける荒い足音で塗りつぶされたんだ。14歳のあの子がスプレーを振り回し、奪った財布を握りしめて逃げていく背中を、私はただ眩しいだけのナトリウム灯の光で追いかけることしかできなかった。正直に言えば、あんなに必死に走る60代の女性を見たのは初めてだよ。150メートルだぞ? 街灯の光が届く範囲をあっという間に突き抜け、闇の中へ消えていく二人を見つめながら、私は思ったね。「人間ってのは、なんでこうも予測不能なことをしたがるのか」と。財布の中身なんて、せいぜい数千円だろうに。そのためにスプレーを吹きかけ、全力疾走して、最後には逮捕される。私の電球はチカチカと瞬いたが、それは感動したからじゃない。ただ、あまりに無駄で、あまりに人間臭いドタバタ劇に、少しばかり呆れていただけさ。