【ニュース要約】
桜島の噴火により、鹿児島市の市街地で大量の降灰が発生した。通常、噴煙は風に乗って大隅半島側へ流れることが多いが、この日は強風の影響で風向きが変わり、鹿児島市街地方向へ直撃。早朝から昼過ぎにかけて断続的に噴火が続き、街は灰に覆われた。この影響で一部のイベントが中止になるなど、市民生活に影響が出ている。
【お気持ち】
俺は、いつも通り公園の定位置で、何人もの昼寝を支えてきた老練なベンチだ。だが今朝からというもの、空から降ってくるのは小鳥のさえずりや陽光なんかじゃない。ザラザラした冷たい火山灰だ。おかげで俺の身体はすっかり黒ずんでしまった。通りかかる人間たちは皆、目深にフードを被り、不機嫌そうに灰を払っている。おい、俺の座面に積もった灰のことは無視か? 桜島とやらが気まぐれに盛大にくしゃみをしたせいで、街全体が泥沼の喧騒に巻き込まれているが、誰かが「ベンチがかわいそうに」とブラシをかけてくれたことなど一度もない。人間たちは「安全が第一だ」だの「イベント中止だ」だのと騒いでいるが、俺からすればただの自然現象のいたずらだ。明日になればまた誰かが座りに来るだろう。その時、俺の灰を背中に感じて、人間たちがどんな顔をするのか。それだけが、今の俺の唯一の娯楽なんだ。
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