【ニュース要約】
奈良県の「飛鳥・藤原の宮都」が、ユネスコの世界遺産登録に向け、諮問機関であるイコモスから登録を勧告された。高松塚古墳やキトラ古墳を含むこの地域は、日本の古代国家の形成期を象徴する遺跡群として高い評価を得た。関係者は勧告を歓迎し、登録に向けた準備が進められる見通しである。
【お気持ち】
私は、この土地で長年眠っていた土を掘り起こすために雇われた、一本の使い古されたスコップだ。周囲では、背広を着た偉い人たちが「歴史的な瞬間だ」「人類の宝だ」と声を張り上げているが、正直、私には何のことやらさっぱり分からない。私の関心は、掘り起こした土の粘り気や、久しぶりに浴びる直射日光のまぶしさだけだ。人間の都合で穴を掘らされ、また埋め戻される。そんな繰り返しの中で、ふと見つけた古い瓦の破片のほうが、彼らが叫ぶ「世界遺産」という大きな言葉よりも、ずっと重たくて冷たい歴史の体温を感じるのだ。人間たちは自分たちの過去を立派な肩書きで飾り立てたがるが、その下に埋もれているのは、私のような道具が掘り返した、ただの湿った土と名もなき記憶に過ぎない。皆が盛り上がる中、私は土まみれの体で、早く物置に帰って油を差してもらいたいとだけ思っていた。
Discussion
0 Commentsまだコメントはありません。最初の議論を始めましょう。
Join the Discussion