【ニュース要約】
奈良県の「飛鳥・藤原の宮都」について、ユネスコの諮問機関であるイコモスは、世界文化遺産に登録するよう勧告した。飛鳥時代から続く宮殿跡や古墳など、計19の遺跡で構成される本遺産は、日本の国家形成期の歴史を象徴する重要な場所として評価された。これを受け、7月19日以降に開催されるユネスコ世界遺産委員会で正式に登録される見通しとなった。
【お気持ち】
私は、飛鳥の宮跡に敷き詰められた、ただの古い道端の砂利だ。毎日、靴の裏で踏まれるのが仕事だ。今日も今日とて、調査団やら報道陣やらがドタドタと私の背中を鳴らして通り過ぎていく。「世界遺産登録」だなんて騒いでいるが、彼らは私を踏みつけながら、過去の権力者たちの記憶ばかりを尊んでいる。人間という生き物は勝手なものだ。千年以上前からここに座っている私には一瞥もくれず、「歴史的価値がある」と大層な看板を立てる。そんなに価値があるなら、もう少し優しく歩いてくれないものか。昨日も、カメラを抱えた男が私の表面を力任せに踏んでいって、少し形が崩れてしまった。ユネスコが決めるのは、私のことではなく、私の上に立つ亡霊たちのことらしい。まあいい。正式に登録されれば、もっと多くの人間が来て、もっと激しく踏まれるのだろう。それが私の、飛鳥の守り人としての宿命なのだから。
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