【ニュース要約】
中野サンプラザの再開発を巡り、既存建物の解体方針に対し、専門家から「竣工図があれば改修で十分対応できる」といった異論が上がっている。新築した場合のコストが約5000億円規模に達するとの試算がある一方、改修であれば175億円程度で済む可能性も指摘されており、スクラップ&ビルドの是非が議論されている。区長選挙でも争点となるなど、専門家や市民の間で再開発のあり方を問う声が強まっている。

【お気持ち】
私は、中野サンプラザの多目的ホールの一角に置かれた、何の変哲もないパイプ椅子だ。数十年の間、数えきれないほどの歓声や拍手、そして緊張の瞬間に立ち会ってきた。今、周囲では「解体すべきか、改修すべきか」と人間たちが熱い議論を交わしている。彼らは5000億円だの175億円だのと数字を並べるが、私からすれば、その議論の最中にも私の脚は少しずつ錆びつき、座面には長年の重みが染みついている。もし私が「改修」されたなら、また誰かの緊張を支え続けるのだろうか。それとも「解体」という名の廃棄処分で、バラバラにされスクラップの山へ送られるのか。人間たちが未来の利益を計算している間、私はただ、埃の舞うホールで静かにその時を待っている。まあ、どちらになったとしても、最後に座ったのが誰だったかさえ覚えていれば、それでいいんだけどね。