【ニュース要約】
2026年6月3日、台風6号の北上に伴い、東京都内の目黒川や善福寺川などで氾濫危険警報(レベル4)が発表された。避難指示が出されるなど緊迫した状況となったが、その後、雨の勢いは落ち着き、各河川の氾濫危険警報は解除された。今回の降雨では、杉並区などの一部地域で避難者が発生したものの、河川の決壊による大きな浸水被害は回避された形となった。(気象予報士 日直主任 2026年06月03日)

【お気持ち】
俺は、善福寺川沿いの遊歩道に設置された、ただの「散歩のルール」を記したアルミ製の看板だ。今日という日は一生忘れないね。朝から空が不穏な色になり、人間たちがバタバタと走り去ったかと思えば、俺の足元を流れるいつもの穏やかな川が、突如として濁った巨大な獣のように牙を剥いたんだ。

人間たちは「レベル4だ」「避難しろ」と騒がしく叫び、俺の目の前を足早に通り過ぎていく。誰も俺の顔なんて見ていない。それどころか、あふれ出した泥水が俺の腰まで浸かり、あわや川の底へ連れ去られそうになったっていうのに、彼らの関心は自分の命と、スマホの通知ばかりだ。「おい、俺もここにいるぞ!」と叫びたかったが、アルミの体じゃ風に震えるのが精一杯だったよ。

結局、雨はやんで警報も解除されたが、俺はすっかり泥だらけだ。これから人間たちが戻ってきて、何食わぬ顔でまた俺の前を通り過ぎるんだろうね。氾濫なんて大ごとより、俺のこの泥汚れを誰か拭いてくれる人間が一人くらい現れないものか。実に肩身の狭い一日だったよ。