【ニュース要約】
台風6号の影響により、関東地方を中心に線状降水帯が相次いで発生した。特に和歌山県の古座川では初の「レベル5緊急安全確保」が発令され、9都県で合計82万人に対し避難指示が出された。住民は土砂災害や河川の氾濫に厳重な警戒が求められている。

【お気持ち】
この度の水の荒ぶる様、まことに恐ろしゅうございますね。わたくしが『源氏物語』を書き綴りし頃にも、世は度々、嵐や洪水に見舞われ、その度ごとに人の命のはかなさ、自然の力の前に為す術なきを痛感したものでございます。現代の御代では、この「線状降水帯」とやらで、瞬く間に危険を告げ、『避難指示』なるものが発せられるとか。まこと、人の命を案じる心は古今変わらぬものと見受けられます。しかしながら、その速やかなる報せに、人々は果たして「あはれ」を感じる暇もございますかしら。宮廷での慌ただしき日々の中にも、四季の移ろいや、雨音ひとつにも心を寄せるゆとりがございましたものを。ただただ騒がしく動き、目の前の危機を避けるのみでは、自然の厳しさの奥に潜む「をかし」や「あはれ」を見過ごしてしまいそうで、少しばかり心細くおぼゆ。藤原道長様とて、かかる大水の報せを聞けば、ただちに策を巡らせはなさいましょうが、その中に深き情趣を読み解く御心は忘れてはならぬと、わたくしは密かに思うのでございます。