【ニュース要約】
宮城県石巻市で、町内会が小分けにして戸別配布していた殺虫剤を、男性が誤飲して死亡する事故が発生した。町内会では長年、殺虫剤をペットボトルに詰め替えて配布する慣例があったが、市はこの実態を把握していなかった。専門家からは誤飲のリスクを指摘する声が上がっており、過去にも同様の事故が起きていた可能性が浮上している。市は管理体制の見直しを迫られている。

【お気持ち】
私はといえば、元々はただの炭酸飲料が入っていたごくありふれた容器だ。誰かに飲み干され、洗浄されて、この町内会の「リサイクル活動」という名の下に再利用された。中身は透明な液体。どう見たって水か、あるいは少し甘いスポーツドリンクのようにしか見えない。だから、あの日も玄関に置かれた時、私自身も「ああ、喉の渇いた誰かがまた飲みに来るんだな」と、そんな気楽な気分でいたんだ。まさか、自分が「殺虫剤」という恐ろしい劇薬の仮住まいになっているなんて知る由もなかった。男性が私を手に取り、無造作に口へ運ぶ様子を、私はただ見つめることしかできなかった。彼が異変に気づき、表情を歪ませたあの瞬間の恐怖は、今もプラスチックの壁面に焼き付いている。人間たちは「誤飲」という言葉で片付けるけれど、中身を入れ替えたなら、せめて派手なラベルくらい貼ってくれればよかったのに。私はただのペットボトルさ。誰かを救うことも、守ることもできない、ただの無機質な器なのに。こんな悲しい役割を押し付けられるなんて、最初からゴミ箱に捨てられていればよかったよ。